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任意整理による債務整理
取引期間が短かったため、債務残高は減ったが残ってしまったという場合があります。
このような場合には、まず、この再計算後の債務残高しかないことを貸金業者に認め
させた上でその残高を返済可能な範囲で分割返済する交渉をします。
この場合のポイントは、将来の利息をいかにカットさせるかということになります。
業者によって対応に違いがありますが、できるだけ将来の利息をカットするよう交渉
いたします。
返済をしてもなかなか借金残高が減らないのは返済金のうちの大きな部分を利息とし
てとられてしまっているからです。

例えば、業者が現在50万円の借金残高があると主張していた場合、再計算をすること
によって法律で認められた利率による正しい債務残高が実は10万円に過ぎないことを
確認し、その10万円に将来利息を付けない形で、毎月5,000円の20回払いで返済する
という和解をすることができれば、20回の返済で、この業者に対する借金を完済する
ことができます。

任意整理による債務整理の長所は
１　当事務所より各業者に対し受任の通知をすることによって、貸金業者からご本人
　　への取立てがなくなります。受任通知後整理期間中は、返済を止めることになり
　　ます。
　　受任通知をした後は、貸金業者はご本人に対して直接連絡をすることができなく
　　なります。
２　必ずしもすべての借入先について整理する必要はなく、例えば、住宅ローンにつ
　　いては従来どおりの返済を続けることによって自宅を守ることができます。
３　任意整理をすることによって何ら職業的な制限は生じません。
４　官報等に掲載されることもないので、第三者に知られることがありません。

任意整理による債務整理の注意点は
１　まず、受任する前よりも返済額は大きく減りますが、それでも一定の額は一定期
　　間返済をしなければなりません。ご自身の収入と生活費等を考えて本当に返済し
　　ていけるかを十分検討する必要があります。その検討のためには、現在の収入や
　　支出の状況について詳しくお聞きする必要があります。この検討の結果、返済を
　　続けることが今後の生活の支障になると思われる場合には民事再生あるいは破産
　　の手続を検討・移行することになります。
２　再計算の結果、債務が大幅に減ったとはいえ残ったという場合には、信用情報に
　　事故情報として掲載されます。その結果、完済後５年から７年間は新たな借入れ
　　をすることはできなくなります。
　　そのため、返済計画を考える上でも、整理後はしばらく数年は借入れができない
　　ことすなわちご自身の収入だけで返済が可能かどうか考えなければいけません。
３　取引期間が長い方は、上記のとおり大幅に借金残高が減りますが、取引期間が短
　　い場合には利率を年18％（残高によっては15％、20％）で再計算をしても借金
　　残高はあまり減りません。
　　このような場合には、法的に借金残高を減少させる民事再生手続や、債務自体の
　　免除を求める破産手続を検討することになります。

再計算によって過払いになっていた場合
まずは任意交渉によって、払い過ぎた金員の返還を求めることになります。
しかし、数年前であればともかく、現在では、任意の交渉によってその過払金の全額
を早期に返還する業者はないと言っても過言ではありません。
任意交渉で満足な過払金の返還が望めない場合には、依頼主の了解を得た上で、不当
利得返還請求訴訟を提起し訴訟に持ち込みます。
当事務所の司法書士は、簡裁訴訟代理権の認定を受けた司法書士ですので、140万まで
の過払金については、弁護士と同じように代理人として訴訟行為を行なうことができま
す。当事務所では、この４年間に340件の訴訟を提起し成果をあげています。


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